[質問]
請求書、領収書にサインする人は、絶対にサイン権を持っている人でなくてはならないのでしょうか。日本に行く機会が多く、従業員が私の署名を待たなくてはならないこともあります。取引先は毎月1~5日までに請求書を提出、その月の25日に支払い、というルールを設けており、そのため、月によっては、翌月に回さなくてはならないこともあります。委任状を書いて、従業員に任せるということはできるのでしょうか。
[回答]
これについては、多くの方が勘違いされているのですが、委任状などは全く必要ありません。
請求書、領収書は、サイン権を持っている人が署名しなければならないというものではなく、誰が署名してもかまいません。社長が署名するというのは、経理スタッフ、あるいは各従業員が顧客に対し、社長から承諾を受けて請求しているもので、私が勝手に請求しているのではないですよ、ということを示しているにすぎません。「社長から承諾を受けて請求している」=「根拠のない請求ではない」、それがいつしか「社長が署名しなければいけない」という勘違いにつながったのだと思います。
取引をする場合、業種によって異なりはしますが、通常は、P/Oや申込書、発注票があるはずで、それらのコピーを請求書に添付しておけば、相手方にとっても根拠のない請求ではないことは明白にわかりますから、担当者の署名だけで十分だと思います。また経理スタッフが一元的に管理しているところもあれば、各担当者が請求から受け取りまでを管理しているところもあるかと思いますが、いずれにせよ、経理スタッフなら経理スタッフ、担当者なら担当者の署名だけで十分なはずです。これは税額票(タックス・インボイス)、領収書も同じです。
ただし、税額票の場合、連番で作成しなければなりませんので、よほど高度なシステムで管理しておかないと、各人がバラバラに作成することは難しいでしょう。この場合、大体、経理スタッフが一元的に管理しているかと思いますが、署名自体は誰の署名であってもかまいません。
どういった書類がサイン権を持っている人でなくてはダメなのか、ということは、一言では説明できないのですが、例を挙げますと、労働許可発給(延長)申請、ビザ発給(延長)申請、住所移転、役員変更、株主変更、銀行口座開設(閉鎖)などです。これらの書類には、1つの共通点があります。その共通点とは、会社登記謄本を一緒に提出しなければならないということです。サイン権を持っている人でなければいけない書類は、その人が本当にサイン権を持っていることを示す書類、すなわち、会社登記謄本も同時に求められるのが普通です。裏を返せば、会社登記謄本が求められない書類は、サイン権を持っていない人でもかまわないということです。例外もあるのですが、会社登記謄本も一緒に提出するかどうかは、サイン権を持っている人でないとダメかどうかの判断の目安にはなると思います。
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このコラムはタイでの会社設立・登録事項変更、社内就業規則作成、BOI関連業務、人事・労務に関するコンサルタント、就労ビザ・労働許可新規申請及び延長など、タイビジネスの総合サポートをしているSAITO CO.,LTD.代表斉藤氏に執筆していただいたものです。さらに詳しい情報を知りたい方はsaitothai@yahoo.co.jp(斉藤)までお問い合わせください。
☆過去の記事☆
第1回:短期労働許可について
第2回:派遣社員であれば、労働許可証がなくても会社は罰せられない?
第3回:タイ法人から日本法人への支払いの際の15%の税金とは?


















































